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採用担当者必見!ベトナム人に面接で質問したいこと3選
会社でベトナム人を面接するとき、日本人と同じ方法でいいのか心配になるもの。日本人とベトナム人は、文化的な違いも多く、日本企業に対する理解も十分にあるとは言えません。日本企業にとって重要なのは人材維持。すぐに辞めてしまうことがないように、しっかり面接することが大切です。そこで、ベトナム人に面接で質問しておきたい3つのポイントを解説します。
目次
ベトナム人の面接①:志望動機
志望動機は、日本人はもちろんですが、ベトナム人となると、さらに重要な質問となります。なぜなら、ベトナム人は動機づけが日本人とやや異なる傾向があるからです。
ベトナム人の大半の動機付けはお金
ベトナム人は、仕事をするうえで、会社から得られる金額を非常に重視します。そのため、ベトナム人の動機付けとして、日本人がしばしば重視する「やりがい」というワードが出てくることは非常に稀です。志望動機に関する質問をすると、面接であるにもかかわらず、「お金が欲しいから」「なんとなく応募した」など、あやふやな回答が来ることもあります。どうして自分の会社に応募してきたのか、まったく分からないケースも少なからずあります。
応募の動機があやふやだと辞める可能性大
仮に就職の目的がお金だけだとしたら、覚えることが多すぎる、注意されてむかついた、何となく嫌になったなど、些細な理由から突然退職してしまうことがあります。より好条件の求人を見つけたら、こっそり応募。採用が決まったらすぐに鞍替えしたという話もよく聞きます。会社としては、多少能力的に不足があっても、成長込みで採用していることも多いでしょう。それにもかかわらず、すぐに辞められてしまっては、人材維持につながりません。そのため、お金以外の応募の動機があるのかどうか、面接を通じて把握しておく必要があります。
ベトナム人の面接②:何ができるのか
いくら日本語が達者であっても、仕事をするための能力がなければ、戦力となりません。そこで、何ができるのかを、面接を通じて把握するようにしましょう。
何でも「できる」「分かる」は要注意
ベトナム人は、自分をアピールするのがとても得意です。そのため面接のときも、積極的に自分を売り込んできますが、口八丁な傾向があることも否めません。経理担当の求人を出した現地企業が、大学で経理を学び、経理の経験が豊富だとアピールするベトナム人を採用したら、まったく経理ができなかった…ということもあります。ベトナム人は、プライドの高さなどもあり、「これはできますか?」と聞いたら、すべて「できます」と言います。そのため、その言葉を鵜呑みにすることはおすすめしません。
何度も質問して能力を把握しよう
そこで、何ができるのかを把握するために、面会の機会を複数もうけることがポイント。角度を変えて同じ質問を複数する、何ができるのか具体的に説明させるなど、「できること」「できないこと」を把握していくことは欠かせません。また、採用後も、分かってなくても「分かりました」と返事をする傾向もあります。理解できていると思って一任、あとで問題が発覚することもあります。そのため、日本語が巧みであっても、何でもかんでもできると言う人は、このようなトラブルつながる可能性大。「できること」「できないこと」を客観視できているベトナム人を採用することをおすすめします。
ベトナム人の面接③:給与等の待遇
ベトナムでは、給与交渉は当たり前。そのため面接のときには、給与に関するやりとりは必要不可欠です。
ベトナム人にとって必ず賃上げ交渉は当たり前
日本では、一部の専門性の高い人を除いては、面接で給与交渉をすることは稀です。しかしながらベトナム人は、必ずと言っていいほど、賃上げ交渉をしてきます。お金を仕事のモチベーションとするベトナム人は、自分の能力にまったく見合わない好待遇を要求してくることもあります。人材が不足しているからと、簡単に条件を変更してしまうと、簡単に要求が通ると思われ、採用後も何かと交渉が続いてしまいます。そのため、会社の条件面の基準はあらかじめ決めておき、その根拠を面接時にしっかり説明したほうがいいでしょう。
契約書はしっかり用意すること
日本は信用契約の傾向があり、会社の規模が小さくなればなるほど、契約書の内容が曖昧になりがちです。先述したように、ベトナム人は給与などの待遇の交渉に積極的。そのため、交渉につながりそうな内容をあらかじめ契約書にまとめておけば、要求が延々と続くことを防げます。また、勤務態度や仕事をするうえでの能力面で問題が発生したときも、契約書で基準を明示しておけば、雇用の見直しを進めやすくなるでしょう。
まとめ
ベトナム人は、新しい環境に適応する能力が高く、楽観的で物怖じしない性格のため、会社の貴重な人材になる可能性が高いです。ただ、仕事に対する考え方や、日本企業の特性に対する知識が、十分にあるとは限りません。そのため、日本語能力がこれだけ高ければ何とかなるだろうと考えるのではなく、業務上適した人材なのか面接を通じて見極めることが大切です。